副社長は輝きを秘めた彼女を暴きたい
「なぁ、今度那智の実家に皆んなで泊まりに行かないか?」

絃が思いついたようにそんな事を言い出した。

「おお。いいな。ロッジしてるんだもんな?」

「そうなんです。ははは」

「そりゃいいな。天音にも言っておく。あまり期間ないけど連休とかまだ空いてるかな?」

絃を見ると、コクっと頷いた。
聞いてみてって事だな。

「それじゃ聞いてみますね!」

「ああ。聞くだけ聞いてみて」

そしてすぐにパパに連絡すると、埋まってた枠が急遽キャンセルが出たところでタイミングよく泊まれる事になった。

「大丈夫だって!」

「ははは! 楽しみだな」

「うん!」

そして家に戻ると絃はもっと大きい車買おうかなとか言い出して全力で止めた。

今だってアメリカ製のバカでっかいSUVに乗ってるっていうのに。

「え、なんで? 狭くない?」

「狭いわけあるか!」

「ケージ乗せれる?」

「乗せれるわ!」

「那智んちみたいなワゴンいらない?」

「いらんて!」

なんか絃、私で楽しんでないか?
私はジトっとした目で絃を見た。

「ははは! わかったって。いや、いいテンポで突っ込むなと思って」

やっぱりだ。
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