副社長は輝きを秘めた彼女を暴きたい


「塩田さんてもしかして…」

その時金子くんの携帯が鳴った。

「それじゃ、お先に失礼します。お疲れ様でした」

私は金子くんを置き去りにしてその場をそそくさと離れた。

あっぶな。
ギリギリ見られた。
ギリギリアウトだこれは。

ため息を吐く。
週明け騒がれないといいな。

私は生まれつき瞳の色が明るい茶色だ。
カラコンでいうとヘーゼルくらいの。
色素がまず薄いらしい。

それもあって、よっぽど物珍しいのか幼い頃からやたらと騒がれて人に見られる事が嫌になった。

ハーフだとかなんだとか。
純国産です。

中学の時もそう。
私は中学までは前髪をあげて、眼鏡もしていなかった。

でも、この眼や髪色のせいで先輩には調子に乗ってるだのなんだの言われるし、チビだとかさ。
チビは関係ないやろ。
同級生も先輩に目をつけられている私には近づこうともしなかった。


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