副社長は輝きを秘めた彼女を暴きたい
「んなっ!?」
「ちょっ! おい! いつからいた!」
絃も珍しく焦っている。
「ひゃー!」
「ヤベっ! 見つかったー!」
「逃げろー!」
「あははは!」
そう言ってみんなそれぞれの部屋に走って逃げて行った。
「本当にアイツらは…」
「ぶっははははは!」
聞かれてたのは恥ずかしいけど、それよりもこんな学生みたいなふざけた事をあの美男美女達がやってるってだけで面白さの方が優ってしまった。
「ったくよ」
「なんなの本当に。青春なの!?」
もう笑いが止まらない。
「ははは。困った奴らだな。行こうか」
絃もなんだかんだ笑うと、優しく微笑んで私を見て歩き出した。
その後ろ姿は愛に溢れ私を導いてくれてるようだ。
私の人生を輝かせてくれるたった一人の愛しい人。
愛してる。
その逞しい背中に想いを馳せる。
すると絃は振り向いた。
「早く来い。やっぱり前歩け」
「うん!」