副社長は輝きを秘めた彼女を暴きたい
家に帰り、夜ご飯を適当に済ませてさっさとお風呂に入る。

もちろんオデコは全開でメガネもかけていない。
そして鏡に映る自分をじーっと見る。

いつ見ても平凡な顔。
相変わらず目は茶色い。

大人になったらマシになるのかと少し期待をしていたものの全くもって変わらなかった。

変な色。

髪もいくら伸ばしても茶色いし。

両親は二人とも普通なのに。
ただお父さんのお母さん、つまり私のおばあちゃんがこんなタイプだった。

これが俗に言う隔世遺伝というやつなのか?
知らんけど。

"前髪切ってメガネ外せ。せっかくかわいいのにもったいないぞ"

どうして絃先輩はあの時あんな事を言ったんだろう。

言われた通りにしましたよ!
バカにされましたよ!

そう言ってやりたいわ。

まぁ同じ都内に住んで10年も経つのに、一度も会った事がないんだからこの先会う事もないだろうけどね。
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