副社長は輝きを秘めた彼女を暴きたい
はぁーやめやめ。

顔をパァンと叩いてリビングに戻って買ってきた本を読み出した。

『那智…那智』

ん、絃先輩…

先輩がベッドで優しく私を見つめて微笑んでいる。

『かわいいな』

そう言って私の髪をひとつ掬って、キスを落とした。

カッと目を開く。

ちょっと!
何をしてるの私は!

夢にまで出てきた…

これは高額な出演料を出さないといけないかもしれない。

どうやら本を読みながら力尽きてソファでそのまま寝落ちしてしまったようだ。

よりによって何で?

はぁ…。
そういえばいつから美容院に行ってないだろう。

特に行きつけのお店があるわけでもないし。

携帯でネットで予約できる店を探す。
せっかくだから行ったことないところに行ってみようかな。

うわ。
こことかまさにオシャレな人が行きそうな店だな。

はぁ。
やっぱりいいや。


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