副社長は輝きを秘めた彼女を暴きたい
お弁当も食べ終わり、ゆっくりと読書を始める。

すっかり本の世界に入り込んでいて気づけばあと5分もすればここを閉めて教室へ戻らなければならない時間になっていた。

あ。
そういえば…

そしてチラッと窓側を覗けばまだ男子生徒は寝ているようだった。

スニーカーのラインの色を改めて見ると緑のラインが見えた。

私の学年は赤。
二年は青。
三年は緑だ。

てことは三年生の先輩か。

どうしよう、ここ閉めなきゃいけないんだけどな。

お、起こしていいかな?

私はそっと近づき恐る恐る声をかけた。

「あ、あの。私図書委員の者です。お昼休み終わるので、ここ閉めたいんですけど…」

返事がない。
彼の顔はまだ見えないけど、とても背が高いのはわかった。
長い脚を片方だけ曲げて片手を頭の下で組んで寝ている。
もう片方の手はお腹の上に乗っていて、本が開いたままになっていた。

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