副社長は輝きを秘めた彼女を暴きたい
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まさかだった。
すっかり昔の事なんて忘れていた。

しかもあんな引っ叩かれてるところ見られるとは。

あの女も、なんなんだよ。
まぁ、所詮身体だけだしな。
どうでもいい。

にしても那智。
全く変わってなかった。
卒業して10年以上だぞ?

一瞬、こんな純真無垢そうなダイヤの原石みたいな女に俺みたいな男が関わってもいいのかと思った。

あのまま知らないフリも出来たはずなのに。
何故か出来なかった。

しかも、俺が言った通りに髪切ったとか。
素直かい。

んでひがんだ奴に馬鹿にされてまんまと傷ついたんだ。

でも那智は変わりたいって言ってた。

俺も見てみたい。
俺が見つけた原石がどう光るのか。

そう思い、大地に連絡する。

大地は、俺の親戚の美空の旦那で美容師をしてる。
まぁ、美空もだけど。
アイツはうるせぇしな。

『はい』

「おお、大地。今度一人髪やってくんね?」

『お、絃くん。いいよ。急ぐなら店終わってからなら全然大丈夫』

予約取れないもんな。

「わり、んじゃそれで頼むわ」

『いついい?』

「んじゃ来週の金曜日の夜は?」

『おっけ!』

「んじゃ連れてくからよろしく」

『ククククっ。オッケー』

んだよ。
よし。

そしてその時気づく。

あ、ヤベ。
那智の連絡先しらねぇ。

まぁいいか。
家は知ってるし突撃だ。

楽しみにしてろよ那智。
俺が光らせてやる。
それで胸を張って前を向けるなら。


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