副社長は輝きを秘めた彼女を暴きたい
うわ!
美空ちゃんだ!

うっそ。
こりゃ大変だ。

卒業以来初めて見たけど、めちゃくちゃ綺麗だ。
金髪の髪をビシッと固めてバツっと切り揃えた髪は肩につくかつかないかの長さで外側に跳ねているそんなヘアスタイル。

「大地、おつかれー! 今絃出てきたけど…」

先輩を呼び捨て…?

「おう。お疲れ美空」

そして美空ちゃんと目が合った。
私の事なんて知らないよね。

「ああの、私、高校の時の…」

同級生でと言おうと話し出すと美空ちゃんがズイズイこっちにやって来た。

圧! 圧が凄いっ!

「ええー!? 塩田那智ちゃん!?」

しっかりフルネームや!
どうやら私を知っていたらしい。
なんで!?
私は固まってしまう。

「大地! どゆこと!? うっそ! 何? え? 絃が連れてきたの?」

「そう」

「ダハハハハ! あ、ごめんね? 私、維織と一緒にいたんだけど、わかる?」

美空ちゃんは豪快に笑ったあと、私に話しかけてくる。
私はコクコクと頷く事しかできない。

な、なんなのこの状況は。
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