副社長は輝きを秘めた彼女を暴きたい
「あ、あの! お休みのところすみません! 図書委員です! 図書室閉めるので起きてください! お昼終わっちゃいます!」

私は勇気を出して声をあげた。

「ん…。ああ。わり」

どうやらやっと起きてくれたようだ。

彼はムクッと起き上がると、お腹の上に乗っていた本が床に落ちた。

あ、この本…。
私の好きな本だった。

私はすっとしゃがんで本を拾い彼に渡そうとして顔を上げると目が合った。

「どうぞ」

そう言って本を渡す。

「さんきゅ」

彼は本を受け取るとその場から立ち上がった。

私は彼を見ることもなく窓を閉める。

彼はスタスタと図書室から何も言わずに出て行った。

私はそれを見たあとその場にしゃがみ込んだ。

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