副社長は輝きを秘めた彼女を暴きたい
「だ、誰やねん!」

私は思わず大きい声で突っ込みを入れてしまう。
おっと。
いけない。
方言は出さないと決めたじゃないか。

「あははは! 那智ちゃんだよ! どう? 気に入った?」

「わ、私じゃないみたい…凄い…」

え、これ本当に?
本当に私なの?
私は鏡から目が離せなくなってしまった。

「元がいいから」

美空ちゃんがそんな事を言ってくれる。

「絃くん驚くだろうな? ククククっ」

「それな。ククククっ」

夫婦揃って怪しい笑みを浮かべている。

「あの、ありがとうございます!」

「絃に連絡しな?」

美空ちゃんに言われて私は先輩に連絡をした。
迎えに来る間に、二人からセットの仕方やメイクなどをレクチャーされる。



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