副社長は輝きを秘めた彼女を暴きたい


「髪。セットするのに使うといいよ。あと他にもいろいろ入れといた」

そう言われて中を覗くと、レクチャーされた時に使っていたワックスやオイル、スプレーなどが入っていた。
シャンプーやメイク用品まで。

「こ、こんなにたくさん!?」

「俺のうちの会社のだから。もらって」

そう言って大地さんは笑った。
紙袋を見れば"TODO"と書いてあった。
あの化粧品会社の?
え?

「俺、藤堂大地ね。次男、そこの」

そう言ってピースされる。
ぬぁ!
ここにも強者がいた!

「あ、ありがとうございますー」

なんかもう良くしてくれすぎて泣きそうや。

「よし! 行こー!」

そう言って私は美空ちゃんにグイグイ背中を押されて店を出されて、このとんでもない美男美女と一緒に飲みに行く事になった。

ど、どゆことや。
何が起こっとるんや。

もう私の頭はパンク寸前だ。

待って!
私ダサい格好してないか!?

こんな煌びやかな人間達と歩いたらダメじゃないか!?
< 63 / 264 >

この作品をシェア

pagetop