副社長は輝きを秘めた彼女を暴きたい
「それじゃ、ずっとそれから気にしてたの?」

維織ちゃんが心配そうに聞いてくる。

「うん。私も諦めてたっていうか、オタクっぽいし」

「あははは! オタクは立派な趣味でしょ! それじゃこれからは、そんなひがみ気にしないで前向いていこ!」

維織ちゃんが私の丸まった背中をバシッと叩いた。
背筋がピンと伸びる。

「そ! そうして胸張ってさ! 意外と誰も大人になると言わないもんだよ!」

美空ちゃんも笑顔を向けてくれた。

「維織…も、美…空も、ありがとう」

私は二人にそれぞれ笑って見せた。

「なにこれ。かっわよ」

「やっばいわ」

なんて言ってる。
それはあなた達ですよ。
< 69 / 264 >

この作品をシェア

pagetop