副社長は輝きを秘めた彼女を暴きたい
「ほら、こいつ高三の昼休み図書室で寝てたろ? 図書委員のさ。あの黙っててくれた子」
奏翔が説明する。
「ああ。お前そんな事言ってたな」
丈慈が酒をつまみのピンチョスを突つきながら思い出したようだ。
「え? あのメガネちゃんとしてきたの?」
大河が馬鹿な事を言っている。
「だからしてねぇって。そんなんじゃねぇから」
そう、そんなんじゃない。
「それがよ、今めーっちゃ別嬪なのよ那智ちゃん。な?」
なんかモヤっとすんな。
だいたい今とかじゃなくて、もともと綺麗だったしアイツ。
「別に…」
「何ここ連れてきたの?」
大河が奏翔に聞く。
「ああ。お前ら来る前、大地と美空と維織とみんなで来たんだよ」
言うなよもう。