副社長は輝きを秘めた彼女を暴きたい
そしてまたカチャカチャと鍵をたくさんかけて、覗き穴から外を覗いている。

「おい。何してんだ?」

「いや、インターホン押されたんだよね。部屋の前の。しかも何回も」

は?
なんでケロっとして言ってんだ?
そしてさっきすれ違った男を思い出した。

「男!? 俺エントランスですれ違った奴か!? 中から出てきたから住人だと思ったけど…」

「黒のキャップ被ってマスクしてた?」

「被ってた。マスクも! 他には? 何もされてないか!?」

俺は気づくと那智の両肩に手を乗せていた。

「大丈夫」

「やっぱりここ引っ越した方がいい」

「そ、そうなのかな…」

「しかもおまえ遮光カーテンにしろよ。灯り丸見えだぞ」

「いや今日は洗濯しててたまたまで…」



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