副社長は輝きを秘めた彼女を暴きたい
危なっかしいな本当に。

「とりあえず今日は俺んち来い」

「へ? なんで?」

「またあの男戻ってきたらどうすんだよ! ここベランダだって入り放題じゃねぇか!」

「そしたらやっつける」

やっつける?
は?
フライパン握りしめてそんな事言ってる。

「ダメだ。無理」

「私こう見えて空手してたからわりといける…」

「ダメだっつーの。このわからずや」

俺はグッと押さえ込んだ。

「ちょっと! な、何を…!?」

「解いてみろ」

「え?」

「振り払ってみろ」

そう言うと、グイグイ身をよじる那智。
諦めたようだ。

「だろ? 無理だろ? 男なめんな」

そう言って回した腕を外した。
こんなちっこい身体で何ができんだよ。

すると目に涙をいっぱいため始めた那智。
そして遂にはポロポロ泣き出した。

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