副社長は輝きを秘めた彼女を暴きたい
「はい。着いたぞ」

「こ、ここ!? ここだったの!? これホテルだと思ってた!」

まぁ、那智の家から割と近いから見た事くらいあるか。

「ここ。ほれ、行くぞ」

「え!? もしかして親御さんとかもいる!?」

「いねぇよ」

「ひ、一人で住んでんの!?」

「そだよ。ほれ足動かせ。歩け。あと夜遅いから騒ぐな」

「すみませんっ」

そう言って片手で口を押さえる那智がなんだか面白かった。

「ははは。頑張って作った甲斐があったな」

「ここも絃くんが?」

「まぁ。あと、いとこの丈慈っているんだけどそいつと。ちなみにそいつもここに住んでる」

「あの四人組の一人?」

「ああ。黒髪の一番でけぇの」

「その人も絃くんの会社で働いてるの?」

あ、本当に何も知らないんだコイツ。
ははは。
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