君との約束
お腹すいたでしょ?
ピンポーン……。
悠がドアを開けると、唯が立っていた。
悠は優しく微笑むと唯を部屋の中に
招き入れた。
唯は、リビングに入ると帽子とマスクを取り、
「悠さん、ライブツアーお疲れ様でした」
と悠を見上げて言った。
「ありがとう。キヌコさんこそ、
今日も撮影だったんでしょ。
疲れてるのに、ごめんね。
俺が帰って来たって連絡したから」
「そんなことないです。
私も悠さんの顔見たかったから」
とメガネ顔の唯が言った。
「メガネ顔のキヌコさんも可愛いね」
と言うと悠は唯を抱きしめた。
悠に抱きしめられた唯、
「悠さん、不思議です。こうしてると
疲れを忘れてしまう」
「俺もだよ。キヌコさんといると
力が湧いてくるんだ」
二人は見つめ合うと微笑んだ。
「キヌコさん、お腹すいたでしょ?」
テーブルに乗せられた、白いお皿の
上には、真っ赤なトマトが添えられた
パスタが盛られていた。
「え? これ、悠さんが作ったんですか?」
「うん。食べよう」
テーブルについたふたりは手を合わせ、
「いただきます」
と言うとパスタを食べ始めた。
「美味しい……」と美味しそうに食べる唯、
唯の仕草を目を細めて見守る悠。
食事を済ませ、片付けを済ませた悠が
ソファーに座る唯の元に歩いて来た。
ソファーにもたれかかり、眠る唯……。
「寝ちゃった。疲れてるんだな」
と呟くと悠は、唯がかけているメガネを
顔からそっと外すと、彼女の身体に毛布をかけ、
自分も隣に座ると唯にもたれかかった。
カチカチカチ……。
時計の秒針の音が部屋中に響く。
「ん……ん?」目を覚ます唯、
隣には唯にもたれて眠る悠、
「私、眠っちゃったんだ」
隣に眠る悠にも自分にかけられた毛布を
かける唯。
「悠さん、大好き」と囁く唯。
「それ、本当?」と悠の声がした。
隣にいる悠が目を開けニヤリと笑った。
「え? ちょっと……悠さん起きてたの?」
と慌てる唯、
「フフフ……その通りだ~」と言うと
悠は唯の手首を掴むと、唯の唇を奪った。
悠は唯の唇から自分の唇を離すと、
「キヌコさん、もう遅いから送っていくよ」
と囁いた。
頷く唯……。
悠は、唯を車に乗せると、彼女の
マンション近くまで送って行った。
車を停めると、
「会えてよかった。でも、キヌコさん、
無理はしないでね。おやすみ」
「ありがとう。悠さん、私も会えてよかったです。
おやすみなさい」
悠にそう言うと唯はマンションに
向かって歩いて行った。
唯の姿が見えなくなると、悠は車を
ゆっくりと発進させた。
車内の時計は、午前二時半を表示していた。
深夜の道路を走行する悠の車が
ライトがアップされた道を走り去る。
悠がドアを開けると、唯が立っていた。
悠は優しく微笑むと唯を部屋の中に
招き入れた。
唯は、リビングに入ると帽子とマスクを取り、
「悠さん、ライブツアーお疲れ様でした」
と悠を見上げて言った。
「ありがとう。キヌコさんこそ、
今日も撮影だったんでしょ。
疲れてるのに、ごめんね。
俺が帰って来たって連絡したから」
「そんなことないです。
私も悠さんの顔見たかったから」
とメガネ顔の唯が言った。
「メガネ顔のキヌコさんも可愛いね」
と言うと悠は唯を抱きしめた。
悠に抱きしめられた唯、
「悠さん、不思議です。こうしてると
疲れを忘れてしまう」
「俺もだよ。キヌコさんといると
力が湧いてくるんだ」
二人は見つめ合うと微笑んだ。
「キヌコさん、お腹すいたでしょ?」
テーブルに乗せられた、白いお皿の
上には、真っ赤なトマトが添えられた
パスタが盛られていた。
「え? これ、悠さんが作ったんですか?」
「うん。食べよう」
テーブルについたふたりは手を合わせ、
「いただきます」
と言うとパスタを食べ始めた。
「美味しい……」と美味しそうに食べる唯、
唯の仕草を目を細めて見守る悠。
食事を済ませ、片付けを済ませた悠が
ソファーに座る唯の元に歩いて来た。
ソファーにもたれかかり、眠る唯……。
「寝ちゃった。疲れてるんだな」
と呟くと悠は、唯がかけているメガネを
顔からそっと外すと、彼女の身体に毛布をかけ、
自分も隣に座ると唯にもたれかかった。
カチカチカチ……。
時計の秒針の音が部屋中に響く。
「ん……ん?」目を覚ます唯、
隣には唯にもたれて眠る悠、
「私、眠っちゃったんだ」
隣に眠る悠にも自分にかけられた毛布を
かける唯。
「悠さん、大好き」と囁く唯。
「それ、本当?」と悠の声がした。
隣にいる悠が目を開けニヤリと笑った。
「え? ちょっと……悠さん起きてたの?」
と慌てる唯、
「フフフ……その通りだ~」と言うと
悠は唯の手首を掴むと、唯の唇を奪った。
悠は唯の唇から自分の唇を離すと、
「キヌコさん、もう遅いから送っていくよ」
と囁いた。
頷く唯……。
悠は、唯を車に乗せると、彼女の
マンション近くまで送って行った。
車を停めると、
「会えてよかった。でも、キヌコさん、
無理はしないでね。おやすみ」
「ありがとう。悠さん、私も会えてよかったです。
おやすみなさい」
悠にそう言うと唯はマンションに
向かって歩いて行った。
唯の姿が見えなくなると、悠は車を
ゆっくりと発進させた。
車内の時計は、午前二時半を表示していた。
深夜の道路を走行する悠の車が
ライトがアップされた道を走り去る。