君との約束
役者が揃ったな
映画製作にむけて、メインキャストの
初顔合わせのため、集められたスタッフ。
そして、同時に追加キャストが一名発表された。
「唯ちゃん~久しぶり」と女性が唯に向かって
歩み寄って来た。
「水月? 水月~」と椅子から立ち上がる唯。
彼女の名前は、秋岡水月(あきおかすいげつ)
伊藤監督の養成所で唯と季里也と三人で楽を共にした唯の二人目の『戦友』、唯とは異なり海外進出中の水月。
今回、伊藤監督から特別に呼び寄せられ映画に参加することになったのだ。
「あれ~水月じゃん……」季里也が部屋に入ってきた。
「季里也~、久しぶり。あなた達ふたりの活躍はいつも
配信とかで見てたよ。私がいない間に……」
とにやける水月。
「いや……水月、それには事情があって」
と言いかけた唯を遮るように、
「そ~なんだよ。水月、俺等もう大変だったんだ~
ごめんな、報告しなくて」
と季里也が唯の肩を抱くと言った。
「ちょっと~、季里也君何してるのよ」
と慌てる唯。
「へ~本当だったんだ。二人の関係、私はてっきり……」
と呟く水月。
「てっきり何だよ、水月!」
と口を尖らす季里也。
「でも、私達三人の『夢』が叶ったね……」
と水月が言った。
「ああ、そうだな。俺等頑張ったんだよな……
三人一緒に作品出るのが夢だったからな」
「本当、あの頃から考えると想像つかないね」
と唯が言うと三人が懐かしそうな顔になった。
唯と季里也と水月が再会を果たす姿を見ながら、
三人の元に歩いて来る二人の男性。
三人に向かって、
「よ~季里也、YUIちゃん、水月ちゃん久しぶり 『RAIN』の友が声をかけた。
『RAIN』の友、そして彼の隣には悠が立っていた。
「あ……友さん、悠さん、お久しぶりです」
と挨拶する水月。
「どうも……友さん……そして、悠さん」
と唯の肩を抱いたまま挨拶する季里也。
悠が、季里也に引き寄せられた唯に視線を送る。
それに気づいた唯が季里也から慌てて離れると、
「友さん、悠さん、ご無沙汰してます……」
とペコリと頭を下げた。
「YUIちゃん~お久しぶり。俺、嬉しくて嬉しくて、昨晩眠れなくて、超寝不足!
念願のYUIちゃんとの共演が出来て夢みたいだ」
と辺りの空気を一変させるような友の言葉に
安堵する唯。
ニコッと微笑むと、
「友さん、こちらこそよろしくお願いします」
と挨拶をすると、隣に立つ悠に向かって、
「悠さん……私、頑張りますのでよろしくお願いします」と手を差し出した。
悠も優しく微笑むと、
「YUIちゃん、こちらこそよろしくお願いします」
と言うと、唯の手を握り握手をした。
少し、力強く握られた悠の指からは、これまでの二人が語ってきた『想い』が伝わってくるようだった。
「役者が揃ったな……」と伊藤監督の声がした。
五人の前にやって来た監督、
「さぁ、打ち合わせ始めるぞ」
と言うとテーブルを指差した。
テーブルの上には、『映画の台本』が置かれていた。
初顔合わせのため、集められたスタッフ。
そして、同時に追加キャストが一名発表された。
「唯ちゃん~久しぶり」と女性が唯に向かって
歩み寄って来た。
「水月? 水月~」と椅子から立ち上がる唯。
彼女の名前は、秋岡水月(あきおかすいげつ)
伊藤監督の養成所で唯と季里也と三人で楽を共にした唯の二人目の『戦友』、唯とは異なり海外進出中の水月。
今回、伊藤監督から特別に呼び寄せられ映画に参加することになったのだ。
「あれ~水月じゃん……」季里也が部屋に入ってきた。
「季里也~、久しぶり。あなた達ふたりの活躍はいつも
配信とかで見てたよ。私がいない間に……」
とにやける水月。
「いや……水月、それには事情があって」
と言いかけた唯を遮るように、
「そ~なんだよ。水月、俺等もう大変だったんだ~
ごめんな、報告しなくて」
と季里也が唯の肩を抱くと言った。
「ちょっと~、季里也君何してるのよ」
と慌てる唯。
「へ~本当だったんだ。二人の関係、私はてっきり……」
と呟く水月。
「てっきり何だよ、水月!」
と口を尖らす季里也。
「でも、私達三人の『夢』が叶ったね……」
と水月が言った。
「ああ、そうだな。俺等頑張ったんだよな……
三人一緒に作品出るのが夢だったからな」
「本当、あの頃から考えると想像つかないね」
と唯が言うと三人が懐かしそうな顔になった。
唯と季里也と水月が再会を果たす姿を見ながら、
三人の元に歩いて来る二人の男性。
三人に向かって、
「よ~季里也、YUIちゃん、水月ちゃん久しぶり 『RAIN』の友が声をかけた。
『RAIN』の友、そして彼の隣には悠が立っていた。
「あ……友さん、悠さん、お久しぶりです」
と挨拶する水月。
「どうも……友さん……そして、悠さん」
と唯の肩を抱いたまま挨拶する季里也。
悠が、季里也に引き寄せられた唯に視線を送る。
それに気づいた唯が季里也から慌てて離れると、
「友さん、悠さん、ご無沙汰してます……」
とペコリと頭を下げた。
「YUIちゃん~お久しぶり。俺、嬉しくて嬉しくて、昨晩眠れなくて、超寝不足!
念願のYUIちゃんとの共演が出来て夢みたいだ」
と辺りの空気を一変させるような友の言葉に
安堵する唯。
ニコッと微笑むと、
「友さん、こちらこそよろしくお願いします」
と挨拶をすると、隣に立つ悠に向かって、
「悠さん……私、頑張りますのでよろしくお願いします」と手を差し出した。
悠も優しく微笑むと、
「YUIちゃん、こちらこそよろしくお願いします」
と言うと、唯の手を握り握手をした。
少し、力強く握られた悠の指からは、これまでの二人が語ってきた『想い』が伝わってくるようだった。
「役者が揃ったな……」と伊藤監督の声がした。
五人の前にやって来た監督、
「さぁ、打ち合わせ始めるぞ」
と言うとテーブルを指差した。
テーブルの上には、『映画の台本』が置かれていた。