溺愛!おさななじみにサンドされてドキドキが止まりません!

ユウくんとリョウくん

右にはユウくん。


サラサラの黒髪が目にかからないくらいの長さで、一見、ちょっぴりミステリアスでクールな印象だろうか。
でも優しくてよく笑ってくれるから、ミステリアスとかクールに見えて表情を崩した瞬間とのギャップにときめく女子は多い。
恐らくユウくん本人もそれをわかっていて、笑顔の出し惜しみはしないし、使いどころも常に完璧である。


左にはリョウくん。


短髪で小さな頃はやんちゃなイメージだったけど、そこはすぐに運動神経お化けみたいな化け方をした。
スポーツなら任せろというタイプだけど、理論も大切にするような頭脳派なところもあって、勉強も出来る。
勉強を教えてもらうこともよくあるけれど、それがまたわかりやすくとても優しい。


今まさに私は女子ながらに両手に花とでもいった気分ではある。
それは否定出来ない。


しかも家の中なら周りからの嫉妬なんてものに襲われる心配もない。
だから正直、ユウくんとリョウくんが家に遊びに来てくれるのはいつだって嬉しい。
ただ、家族不在の我が家に三人でいるというのは初めてかもしれない。
そんな状況下で彼らにサンドされるように並んで座っているだけでも男の子として意識せずにはいられなかった。


どんどん大人びいていく二人は眩しいくらいだ。
どことなくいい匂いまでする。


これはお茶でも淹れるふりをして、座るポジションを変えるべきだと思った。
心臓がさわぎはじめるその前にと、立ち上がろうとしたそのときだ。


膝の上に置いていた右手をユウくんにそっと握られた。
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