夜空に月光を。

にちじょう

「翠、学校は?」

この家に来て、2週間が経とうとしていた

生活もだんだん慣れてきた

気温も夏に向けてだんだん暑くなって、私たちはクーラーの効いたリビングで涼んでいる

「学校?やめた」

唯一慣れていないのは、このいつも斜め上からくる翠の言葉だけ

「やめたの?!」

「あぁ、行く意味なくなったからな」

彼はそれが普通かのように答える

「元々バイトばっかやってたから」

「なんのバイト?」

私がそう聞くと、翠はにやっと楽しそうに口角をあげた

「一緒いく?連れてってあげる」
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