今夜は帰さない~憧れの騎士団長と濃厚な一夜を
不謹慎だが、魔獣に噛まれてよかったのかもしれない。
あのくらいの傷であれば、なんともないと思っていたのは間違いない。そして、ラウニを助けるのに夢中で、あの魔獣が毒をもっていたというのをころっと忘れていたのは、オリベルの失態である。
「……ラウニ」
彼女の背に、そっと毛布をかけた。
今はまだ、この気持ちは伝えられない。気持ちを伝えて、今の関係が壊れるのが怖いからだ。
それでもまだ、この夢をみたいという気持ちもある。
(今日はもう少し、俺のそばにいてくれないだろうか……帰したくないんだ……)
オリベルはきゅっと拳を握りしめた。
あのくらいの傷であれば、なんともないと思っていたのは間違いない。そして、ラウニを助けるのに夢中で、あの魔獣が毒をもっていたというのをころっと忘れていたのは、オリベルの失態である。
「……ラウニ」
彼女の背に、そっと毛布をかけた。
今はまだ、この気持ちは伝えられない。気持ちを伝えて、今の関係が壊れるのが怖いからだ。
それでもまだ、この夢をみたいという気持ちもある。
(今日はもう少し、俺のそばにいてくれないだろうか……帰したくないんだ……)
オリベルはきゅっと拳を握りしめた。