今夜は帰さない~憧れの騎士団長と濃厚な一夜を
「なっ……。えぇ! オリベル団長……。なんなんですか、この書類。さっきよりも増えてるじゃないですか」
ラウニが口にした『さっき』とは、彼女が書類をこの部屋に運んできたときのことだ。
「いや、体調が戻ったから急ぎの書類を片づけていたんだが、事務官長がやってきてな。追加で書類をおいていった。あ、今日中の案件だけは急いで終わらせて、事務官長に手渡した。だけど、これが明日中らしい」
明日中の書類はやっぱり机の上にこんもりと積んである。
「というわけで、この仕事が終わるまで、お前のことを帰すつもりはない」
「えぇっ」
(今夜は帰さないって、そういう意味なの?)
ラウニの心の声は、残念ながらオリベルには届かなかった。
【完】
ラウニが口にした『さっき』とは、彼女が書類をこの部屋に運んできたときのことだ。
「いや、体調が戻ったから急ぎの書類を片づけていたんだが、事務官長がやってきてな。追加で書類をおいていった。あ、今日中の案件だけは急いで終わらせて、事務官長に手渡した。だけど、これが明日中らしい」
明日中の書類はやっぱり机の上にこんもりと積んである。
「というわけで、この仕事が終わるまで、お前のことを帰すつもりはない」
「えぇっ」
(今夜は帰さないって、そういう意味なの?)
ラウニの心の声は、残念ながらオリベルには届かなかった。
【完】