執着魔法使いの美味しい求愛
一年後――。
トホテミ国の王都シードマの東の居住区の外れに、赤い屋根が印象的な小さな魔宝石店がある。扱う魔宝石は小さくても質が良く、そして安価なものと評判だった。
男は、今日こそは一年間お付き合いをした彼女に求婚しようと考えていた。
給料の三か月分のお金を握りしめ、小さな魔宝石店の扉を開ける。
カランカランとベルが鳴る。
金髪の女性店員は、にこやかに男に声をかけた。彼女の下腹部が少しだけふっくらとしているのは、そこで新しい命を育んでいるからだろうか。
「いらっしゃいませ。どのようなものをお求めですか?」
店内には、魔法灯によって照らされている魔宝石が溢れていた。
【完】
トホテミ国の王都シードマの東の居住区の外れに、赤い屋根が印象的な小さな魔宝石店がある。扱う魔宝石は小さくても質が良く、そして安価なものと評判だった。
男は、今日こそは一年間お付き合いをした彼女に求婚しようと考えていた。
給料の三か月分のお金を握りしめ、小さな魔宝石店の扉を開ける。
カランカランとベルが鳴る。
金髪の女性店員は、にこやかに男に声をかけた。彼女の下腹部が少しだけふっくらとしているのは、そこで新しい命を育んでいるからだろうか。
「いらっしゃいませ。どのようなものをお求めですか?」
店内には、魔法灯によって照らされている魔宝石が溢れていた。
【完】