執着魔法使いの美味しい求愛
ルトヘルは忌々しく、常にその言葉を口にしている。特に「両親がいるから」の件の部分では、唇の端をひくつかせていた。
「ありがとう、ルトヘル。だけど、私。ルトヘルの家族にこうやって受け入れてもらえていることが嬉しくて……」
巷で耳にする嫁姑問題についての心配はなさそうだ。
「ティルサのそういうところは嫌いじゃないんだけど、できればオレだけを見てほしい」
ルトヘルの長い指がティルサの顎に触れた。となれば、この後何が起こるのかなど、安易に予想ができる。
ティルサは力を入れて目を閉じる。だが、訪れるべき感触がやってこない。ゆっくりと目を開けると、目の前にルトヘルの顔があった。
彼は口元を歪ませるようにして、笑いを堪えている。だが、すぐに顔の側で彼の笑い声が零れてきた。
「ティルサ。やっぱり、可愛い。まだ、緊張してる?」
「す、するわよ」
ルトヘルの手がティルサの頭の後ろに手が回され、そのまま深く口づけをされる。
啄むような触れるだけの口づけではない。深くて力強いのに、どこか優しく甘さを感じる。隙間から呼吸を求めようとすると、自分のものとは思えないような声が漏れる。
「ありがとう、ルトヘル。だけど、私。ルトヘルの家族にこうやって受け入れてもらえていることが嬉しくて……」
巷で耳にする嫁姑問題についての心配はなさそうだ。
「ティルサのそういうところは嫌いじゃないんだけど、できればオレだけを見てほしい」
ルトヘルの長い指がティルサの顎に触れた。となれば、この後何が起こるのかなど、安易に予想ができる。
ティルサは力を入れて目を閉じる。だが、訪れるべき感触がやってこない。ゆっくりと目を開けると、目の前にルトヘルの顔があった。
彼は口元を歪ませるようにして、笑いを堪えている。だが、すぐに顔の側で彼の笑い声が零れてきた。
「ティルサ。やっぱり、可愛い。まだ、緊張してる?」
「す、するわよ」
ルトヘルの手がティルサの頭の後ろに手が回され、そのまま深く口づけをされる。
啄むような触れるだけの口づけではない。深くて力強いのに、どこか優しく甘さを感じる。隙間から呼吸を求めようとすると、自分のものとは思えないような声が漏れる。