高嶺のパイロットは、秘密の双子とママを愛で倒す~地味な私が本命だなんてホントですか?~
さすがの彼も、そこまでエスパーではなかったようだ。
彼が腕を伸ばし、琴音の腰をグッと引き寄せた。三年前と同じ、彼の香りに包まれて琴音の心拍数は急上昇する。
「れ、黎治さん?」
「でも君が独身なのは間違いなさそうだったし、琴音の子どもなら愛せる自信がある。だから、たとえ父親が俺じゃなくても構わないと考えた」
黒曜石のような、深みのある黒い瞳がふっと優しい弧を描く。
「けど、いざ自分の子どもだとわかるとやっぱり胸に込みあげるものがあるな。俺と君の血を受け継いだ子が……この世に誕生していたんだな。それもふたりも!」
心から嬉しそうな顔をしてくれる彼に、琴音は胸がいっぱいになった。声を詰まらせながら、なんとか言葉にする。
「蓮と凜の存在を……受け入れてくださってありがとうございます」
黎治がそんな人間ではないことはわかっていたつもりだったけど、やっぱり少し怖かった。彼の口からふたりを否定する言葉がでたらどうしよう……と。
目尻ににじむ琴音の涙を彼が親指でグイッと拭ってくれる。そのままコツンと額がぶつかる。
「礼を言うのは俺のほうだ。心細いことも大変なこともあっただろうに、産んで、育ててくれて本当にありがとう」
「蓮は泣き虫だけどすごく頭のいい子で、いつも私を助けてくれます。凜はヤンチャすぎるところもあるけど、あの笑顔に私はいつも励まされていて!」
彼が腕を伸ばし、琴音の腰をグッと引き寄せた。三年前と同じ、彼の香りに包まれて琴音の心拍数は急上昇する。
「れ、黎治さん?」
「でも君が独身なのは間違いなさそうだったし、琴音の子どもなら愛せる自信がある。だから、たとえ父親が俺じゃなくても構わないと考えた」
黒曜石のような、深みのある黒い瞳がふっと優しい弧を描く。
「けど、いざ自分の子どもだとわかるとやっぱり胸に込みあげるものがあるな。俺と君の血を受け継いだ子が……この世に誕生していたんだな。それもふたりも!」
心から嬉しそうな顔をしてくれる彼に、琴音は胸がいっぱいになった。声を詰まらせながら、なんとか言葉にする。
「蓮と凜の存在を……受け入れてくださってありがとうございます」
黎治がそんな人間ではないことはわかっていたつもりだったけど、やっぱり少し怖かった。彼の口からふたりを否定する言葉がでたらどうしよう……と。
目尻ににじむ琴音の涙を彼が親指でグイッと拭ってくれる。そのままコツンと額がぶつかる。
「礼を言うのは俺のほうだ。心細いことも大変なこともあっただろうに、産んで、育ててくれて本当にありがとう」
「蓮は泣き虫だけどすごく頭のいい子で、いつも私を助けてくれます。凜はヤンチャすぎるところもあるけど、あの笑顔に私はいつも励まされていて!」