ズルくて甘い包囲網~高嶺のパイロットはママと双子を愛で倒したい~
 おいしい食事をして、それからインテリアショップを見て回る。

 幸せな未来を語り合いながら家具や生活雑貨を選ぶのはとても楽しく、時間はあっという間に過ぎていった。

「たくさん買い込んでしまいましたね」

 大型家具は配送を頼んだけれど、小物類だけでも結構な大荷物だ。

「あぁ。一度、部屋に置きに帰ってもいいか? 子どもたちの迎えはそれからでも間に合うよな?」
「はい。姉は夕飯まで食べさせてくれるつもりでいるようなので」

 まだ午後三時なので、まったく問題はないだろう。

 車で黎治のマンションに帰り、買ってきた荷物を運び入れる。

「あの子たちがいないと、すごく静かですね」

 このマンション、蓮と凜を連れて何度か遊びに来たことがある。自宅とは全然違う、広々とした家にふたりはいつも興奮気味にはしゃいでいた。

「そうなんだよな。以前は静かなこの部屋が気に入っていたのに、最近はすごく寂しく感じる」

 黎治は琴音の背後に回ると。そっと背中を抱き締めた。

「だから早く……一緒に暮らしたい」
「黎治さん」

 彼の手で、軽く振り向かされる。落ちてきた彼の唇がそのまま重なった。

 厚みのある舌が口内を刺激し、琴音の吐息は甘い色を帯びていく。

「んっ、ふぅ」

 おなかにあった彼の手がゆっくりと動く。下から持ちあげるように胸を揉み、琴音の身体を溶かしていく。指先が敏感な場所を爪弾く。

「ん、あぁ!」
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