高嶺のパイロットは、秘密の双子とママを愛で倒す~地味な私が本命だなんてホントですか?~
そうこうしている間に琴音も妊娠がわかりバタバタして、そのまま彼女とは疎遠になってしまった。
「舞さん、元気でしたか?」
「うん。派遣で入った会社、今は正社員になって充実してるよ」
彼女の転職先はOA機器のリース会社だったはず。正社員になったということは、きっとよい職場だったのだろう。
「よかったです」
「琴音ちゃんには話してなかったよね? 私が整備士をやめた理由」
「えっと、不規則シフトで体調を崩しがちになったから……じゃなかったんですか?」
退職のあいさつのときは、そんなふうに言っていた。
「整備士のシフトのせいではないんだ。ほら、例のパイロットに振られた話はしたよね?」
琴音はうなずく。自分と黎治の関係に重ねて聞いたので、その話はよく覚えている。
「私、あの失恋をきっかけに不眠症気味になってしまっていて。仕事を続けられないほどではなかったんだけど、担当医には『彼を思い出す空の仕事から離れたほうがいいかもしれない』ってアドバイスを受けていたの」
いつも快活で、テキパキと仕事をこなす彼女がそんな悩みを抱えていたなんて……まったく知らなかった。
「だけど整備士の仕事は続けたくて、迷ってた。琴音ちゃんと永瀬コーパイが一緒にいるのを見かけたのは、そんなときだったんだ」
この流れで自分の話が出てくるとは思っていなくて、琴音は目を瞬いた。
「舞さん、元気でしたか?」
「うん。派遣で入った会社、今は正社員になって充実してるよ」
彼女の転職先はOA機器のリース会社だったはず。正社員になったということは、きっとよい職場だったのだろう。
「よかったです」
「琴音ちゃんには話してなかったよね? 私が整備士をやめた理由」
「えっと、不規則シフトで体調を崩しがちになったから……じゃなかったんですか?」
退職のあいさつのときは、そんなふうに言っていた。
「整備士のシフトのせいではないんだ。ほら、例のパイロットに振られた話はしたよね?」
琴音はうなずく。自分と黎治の関係に重ねて聞いたので、その話はよく覚えている。
「私、あの失恋をきっかけに不眠症気味になってしまっていて。仕事を続けられないほどではなかったんだけど、担当医には『彼を思い出す空の仕事から離れたほうがいいかもしれない』ってアドバイスを受けていたの」
いつも快活で、テキパキと仕事をこなす彼女がそんな悩みを抱えていたなんて……まったく知らなかった。
「だけど整備士の仕事は続けたくて、迷ってた。琴音ちゃんと永瀬コーパイが一緒にいるのを見かけたのは、そんなときだったんだ」
この流れで自分の話が出てくるとは思っていなくて、琴音は目を瞬いた。