クールな彼との甘々恋愛
お母さんにまさかそんな事まで気づかれてるとは思わず反応してしまう。それに気づいてお母さんは優しく私の頭を撫でてくれる

お母さん「桃は何が不安なの?」

頭を撫でられながら聞かれポツポツと自分の思いをつたえる

桃「橘くんて学校でかっこいいからとっても人気なの。休み時間は他クラスから女の子が覗きにくるくらいなんだ。そんな人と私じゃ釣り合わないし橘くんて女の子嫌いだからせっかく友達として信頼してくれてるのに私が好きだっていって他の女の子みたいに冷たくされるのが怖いんだ。なら今のままがいい」

私が気持ちを伝えるとお母さんは悲しそうな笑みを浮かべて私を見る

お母さん「そっか。一人で悩んで辛かったよね、でも橘くんて桃が好きって言ったら急に冷たくなるような人かな?女の子嫌いなのは何か理由があるんじゃない?じゃなきゃ桃とあんなに楽しそうに話さないと思うんだけどな」

お母さんに言われてハッとする
たしかに橘くん前に常識のない人が嫌いだって言ってた
それに橘くんは誰彼構わず人を嫌いになるような人じゃないって私知ってる。クールだけど話せば普通に笑うし冗談だって言う、それに意外と妹には甘いし優しい笑顔を向けてる。でも知れば知るほどそんな完璧な人と私じゃ釣り合わないって思っちゃう…。

桃「たしかに橘くんは女の子嫌いなのもちゃんと理由あるし、女の子全員が嫌いってわけじゃない。でもやっぱり釣り合わないのわかってるしもし付き合えたとして私自信ない…。」

私がしょぼんとしているのを見てお母さんが背中を叩く

私「いた!」
急に叩かれてびっくりしてお母さんを見る

お母さん「そんなのはねーなった時に考えるのよ!!釣り合う釣り合わないなんて誰が決めるの!?桃は私の自慢の娘なんだから誰とも釣り合わないわけないじゃない!!たしかに人気者の彼女になるのは怖いわよ、お母さんもそうだった。でもこんなに悩んで好きじゃないって思うのが辛いくらいなら自分の気持ちに正直にならないとずっと後悔したまま過ごすわよ!?それでいいの?それに橘くんだって勇気出して桃のこと誘ってくれたんだろうから桃だって勇気出して一歩踏み出さなきゃじゃない?」

お母さんに言われて涙がでる
泣いている私の背中をお母さんがさすってくれる

お母さん「人生一度きりだし桃はまだ若いんだから後悔しない道を進みなさい。女のやっかみってたしかに怖いわ、でも全員がそう?桃を守って桃の味方になってくれる子だっているよね?よく知らない女の子に怖がってないで自分の気持ちを大切にして。絶対に橘くんだって守ってくれるだろうし一花ちゃんだって味方になってくれるわよ。だから桃も一歩踏み出してみて?」

お母さんの話を聞き一花の事を思い浮かべる
きっと一花は私が女の子達に敵視されても味方でいてくれる。いつもの笑顔で笑いかけてくれるって信じてる
それに橘くんの事もやっぱり好き。この気持ちに嘘はつけない。
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