🌊 海の未来 🌊 ~それは魚の未来、そして人類の未来~ 【新編集版】
💗 エピローグ 💗
結婚したのは1年後だった。
幸運なことにすぐに新たな命を授かった。
つわりがひどくて出産にも時間がかかったが、その分、感激はひとしおだった。
目のくりくりとした可愛い赤ちゃんを見ていると、たまらなくなった。
母性というのだろうか、恋愛感情とはまったく違う異次元の超愛情が溢れ出て止まらなくなった。
本当に幸せだった。
産婦人科を退院して3日後、それぞれの両親に集まってもらった。
命名披露をするためだ。
届け出は既に済ませていたが、両親には内緒にしていた。
「本日はお忙しい中お集まりいただき、ありがとうございます」
夫が緊張した声で開会の辞を述べた。
すると、それまでそわそわした様子の両親4人が〈堅苦しい挨拶はいいから早く教えて〉というような表情になった。
夫はその雰囲気を察したようで、用意していた文言を端折って本題に入った。
「それでは、子供の名前を発表します」
すると8つの目が夫が持つ巻紙に集まり、早く開けろと促した。
それに押されるように巻紙を開くと、8つの目が大きく見開き、毛筆で書かれた文字に釘付けになった。
「みらい?」
「そう。未来よ。いい名前でしょう」
本当にいい名前ね、と嬉しそうな顔になった母が「未来ちゃん」と呼びかけて頬にキスをした。
すると、未来が目を細めた。
それを見て、心の中で未来に伝えた。
あなたのおばあちゃんよ。話せるようになったら、バアバと呼んであげてね。
その後も母は一心にあやしていたが、突然、未来の口が大きく開いた。
あくびだった。
すると、〈なんて可愛いあくびなのかしら〉というふうに母が目を細めた。
おばあちゃんになっちゃったね、孫ができるってどんな気分なのかしら?
イナイイナイバ~をしている母を見つめながら不思議な気持ちになった。
「未来か……」
その横でほとんど白髪になった父がジイジの顔で目を細めて頷いた。
と思ったら、不思議そうにわたしを見つめた。
〈この子が母親に〉というような表情だった。
生まれた時のことを思い出しているのかなと思うと、ちょっと、ジーンとした。
結婚したのは1年後だった。
幸運なことにすぐに新たな命を授かった。
つわりがひどくて出産にも時間がかかったが、その分、感激はひとしおだった。
目のくりくりとした可愛い赤ちゃんを見ていると、たまらなくなった。
母性というのだろうか、恋愛感情とはまったく違う異次元の超愛情が溢れ出て止まらなくなった。
本当に幸せだった。
産婦人科を退院して3日後、それぞれの両親に集まってもらった。
命名披露をするためだ。
届け出は既に済ませていたが、両親には内緒にしていた。
「本日はお忙しい中お集まりいただき、ありがとうございます」
夫が緊張した声で開会の辞を述べた。
すると、それまでそわそわした様子の両親4人が〈堅苦しい挨拶はいいから早く教えて〉というような表情になった。
夫はその雰囲気を察したようで、用意していた文言を端折って本題に入った。
「それでは、子供の名前を発表します」
すると8つの目が夫が持つ巻紙に集まり、早く開けろと促した。
それに押されるように巻紙を開くと、8つの目が大きく見開き、毛筆で書かれた文字に釘付けになった。
「みらい?」
「そう。未来よ。いい名前でしょう」
本当にいい名前ね、と嬉しそうな顔になった母が「未来ちゃん」と呼びかけて頬にキスをした。
すると、未来が目を細めた。
それを見て、心の中で未来に伝えた。
あなたのおばあちゃんよ。話せるようになったら、バアバと呼んであげてね。
その後も母は一心にあやしていたが、突然、未来の口が大きく開いた。
あくびだった。
すると、〈なんて可愛いあくびなのかしら〉というふうに母が目を細めた。
おばあちゃんになっちゃったね、孫ができるってどんな気分なのかしら?
イナイイナイバ~をしている母を見つめながら不思議な気持ちになった。
「未来か……」
その横でほとんど白髪になった父がジイジの顔で目を細めて頷いた。
と思ったら、不思議そうにわたしを見つめた。
〈この子が母親に〉というような表情だった。
生まれた時のことを思い出しているのかなと思うと、ちょっと、ジーンとした。