🌊 海の未来 🌊 ~それは魚の未来、そして人類の未来~ 【新編集版】
「先ほどお見せした映像をもっと多くの人に見ていただきたいのです」
社長室に戻ったサルマン社長の口調に熱が籠った。
「漁業関係者だけでなく、多くの消費者に知っていただきたいのです。我々のサーモンを販売していただく店頭で、このDVDを流していただきたいのです」
手元に置いたDVDをこちらの方へ動かした。
「サーモンという魚を売るだけの取引に興味はありません。そうではなく、川と海の恵みの象徴であるサーモンに感謝しながら、人間を支えてくれる命の循環に想いを馳せていただけるような取り組みをしたいのです。それがあなたの言う……」
「持続可能な幸福循環」
「そうです。その通りです」
社長が身を乗り出してきたので、意を受けてきっぱりと伝えた。
「お約束します。このDVDを店頭で流し続けることを受け入れてくれる鮮魚店だけと契約することを」
すると、サルマン社長の大きな手がこちらに伸びてきて両手を包み込んだ。
その瞬間、絆が生まれたと思った。
契約条件云々という単なる商売を超えた〈大きな取り組み〉が始まるのだ。
しっかり社長の目を見て、ゆっくり大きく頷いた。
社長室に戻ったサルマン社長の口調に熱が籠った。
「漁業関係者だけでなく、多くの消費者に知っていただきたいのです。我々のサーモンを販売していただく店頭で、このDVDを流していただきたいのです」
手元に置いたDVDをこちらの方へ動かした。
「サーモンという魚を売るだけの取引に興味はありません。そうではなく、川と海の恵みの象徴であるサーモンに感謝しながら、人間を支えてくれる命の循環に想いを馳せていただけるような取り組みをしたいのです。それがあなたの言う……」
「持続可能な幸福循環」
「そうです。その通りです」
社長が身を乗り出してきたので、意を受けてきっぱりと伝えた。
「お約束します。このDVDを店頭で流し続けることを受け入れてくれる鮮魚店だけと契約することを」
すると、サルマン社長の大きな手がこちらに伸びてきて両手を包み込んだ。
その瞬間、絆が生まれたと思った。
契約条件云々という単なる商売を超えた〈大きな取り組み〉が始まるのだ。
しっかり社長の目を見て、ゆっくり大きく頷いた。