🌊 海の未来 🌊 ~新編集版~
「凄い人気ですね」

 天然美味価朗の長い行列を見て、思わず感嘆の声を上げてしまった。
 
「ありがたいことです」

 差波木は本当に嬉しそうだった。
 
「これも幸夢さん、そして、大日本魚食さんのお陰です。本当にありがとうございます」

 深々と頭を下げたので、とんでもない、と大きく手を振ると、「是非、お礼をさせてください」と真剣な眼差しが返ってきた。
 
「お礼なんて……」

 戸惑っていると、「店を予約してあるのです」と胸のポケットから取り出したメモを握らされた。
 そして、「待っています」と笑って接客へ戻っていった。
 
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