🌊 海の未来 🌊 ~それは魚の未来、そして人類の未来~ 【新編集版】
「旬の野菜を善玉菌が豊富なヨーグルト・ドレッシングでお召し上がりください」
リコピンとビタミンの次は善玉菌か、と感心しながら口に運んだが、ヨーグルトの酸味がとても合って、瑞々しい野菜が更においしく感じた。
ニンマリしていると、差波木が注文した白ワインと共に次の皿が運ばれてきた。
「鳴門鯛と宇和島鯛のカルパッチョです。キウイ・ドレッシングでお楽しみください」
シンプルな白い皿に敷き詰められた2種類の鯛の上に黄緑のキウイ・ドレッシングと薄黄色の食用花が添えられていた。
鳴門海峡の急潮で揉まれた鯛のコリコリとした食感を味わったあと、穏やかで豊饒な宇和海で育った宇和島の鯛の脂の乗った旨味を存分に楽しめる一皿だった。
「さすが、目利さんが選んだ鯛は違いますね。それに、辛口の白ワインとの相性がピッタリです」
差波木の口から感嘆の声が漏れると、それが合図になったかのように次の料理が運ばれてきた。
「鯵とトマトとフルーツいんげんのレモン風味です」
くりぬいたトマトの中に酢で締めた鯵とレモン風味のいんげんが波を模った半透明のガラス皿に盛り付けられていた。
「今度は、EPAか……」
いんげんを鯵で丸めるようにして口に運びながら、差波木が独り言のように呟いた。
最後の皿が出てきた。
〈塩麹マリネ・サーモンの胡麻風味、わさびドレッシング添え〉だった。
塩?につけ込まれて風味が増したサーモンの上に溶き卵をぬり、その上に胡麻を満遍なく貼りつけて焼いたのだという。
香ばしい胡麻とサーモンがカリカリっとしながらもジューシーで、それを、わさびドレッシングが引き立てていた。
「なんておいしいのかしら」
ため息のような声を漏らしてしまったが、それが聞こえないかのように、「最後はアスタキサンチンとセサミン……」と差波木が感心しきったような表情で呟いた。
デザートとコーヒーが終わり、今夜の御礼を口にしようとした時、「この奥にバーがあるそうなんですが、そこに行きませんか」と誘われた。
「えっ、あっ、そうですね、少しだけなら」
腕時計の針は8時25分を指していた。
リコピンとビタミンの次は善玉菌か、と感心しながら口に運んだが、ヨーグルトの酸味がとても合って、瑞々しい野菜が更においしく感じた。
ニンマリしていると、差波木が注文した白ワインと共に次の皿が運ばれてきた。
「鳴門鯛と宇和島鯛のカルパッチョです。キウイ・ドレッシングでお楽しみください」
シンプルな白い皿に敷き詰められた2種類の鯛の上に黄緑のキウイ・ドレッシングと薄黄色の食用花が添えられていた。
鳴門海峡の急潮で揉まれた鯛のコリコリとした食感を味わったあと、穏やかで豊饒な宇和海で育った宇和島の鯛の脂の乗った旨味を存分に楽しめる一皿だった。
「さすが、目利さんが選んだ鯛は違いますね。それに、辛口の白ワインとの相性がピッタリです」
差波木の口から感嘆の声が漏れると、それが合図になったかのように次の料理が運ばれてきた。
「鯵とトマトとフルーツいんげんのレモン風味です」
くりぬいたトマトの中に酢で締めた鯵とレモン風味のいんげんが波を模った半透明のガラス皿に盛り付けられていた。
「今度は、EPAか……」
いんげんを鯵で丸めるようにして口に運びながら、差波木が独り言のように呟いた。
最後の皿が出てきた。
〈塩麹マリネ・サーモンの胡麻風味、わさびドレッシング添え〉だった。
塩?につけ込まれて風味が増したサーモンの上に溶き卵をぬり、その上に胡麻を満遍なく貼りつけて焼いたのだという。
香ばしい胡麻とサーモンがカリカリっとしながらもジューシーで、それを、わさびドレッシングが引き立てていた。
「なんておいしいのかしら」
ため息のような声を漏らしてしまったが、それが聞こえないかのように、「最後はアスタキサンチンとセサミン……」と差波木が感心しきったような表情で呟いた。
デザートとコーヒーが終わり、今夜の御礼を口にしようとした時、「この奥にバーがあるそうなんですが、そこに行きませんか」と誘われた。
「えっ、あっ、そうですね、少しだけなら」
腕時計の針は8時25分を指していた。