私は代わりなんて嫌ですから!




 なんで太らないのかなって食べている姿を見て毎回思う。

 私なんて、いっぱい食べたらその分だけ体についちゃうのに。



「ひなちゃん、俺のことそんなによく見てるんだ?」

「し、仕事ですからね!」

「もしかして俺のこと好きなんじゃないの〜?」

「なんで!な、なんでそんなことになるんですか!」



 そんな私たちの会話を聞いて、クスクスっと笑っている心さん。



「2人っていつのまにそんなに仲良しになったの?」

「心には秘密〜。」



 翔馬さんが、謎に濁した。

 この甘酸っぱい空気がもどかしくて慣れなくて、私は部屋に着くまで一言も話すことはなかった。







< 42 / 49 >

この作品をシェア

pagetop