恋色レシピ
「どうしたんですか?」
この辺りにいるなんて珍しい。
「そこの本屋に寄っててさ」
「そうなんですか〜」
この間からラッキーだなあ♪
「咲智は帰り?」
「はい♪♪」
もう急いで帰る理由はないけどね。
そっか。って言って、少し考え込んだ誠くんは、
「あれ…食う?」
指をさす方向を見ると、タコ焼き屋さん。
「えっ?」
「ハラ減らね?」
誠くんはどんどんお店へ歩いていく。
あたしは戸惑いながらも後を付いて行った。