恋色レシピ


なんだかイライラしてきた。


「やっぱ、飲みたい」


あたしは誠くんのコーヒーを受け取って、喉に流し込む。


……うぇ。

「にっが……マズっ…ゴホッ」


こんなの飲めない…

咳まで出てしまった。


「飲めなかったんだ?
あーほら、無理するから(笑)」


誠くんは笑ってるし。


はぁ…あたしカッコ悪い…


なにやってんだろ…


「落ち込むなって。コーヒー飲めないくらいで。
咲智もおっきくなったら自然と飲めるようになるって」


そんなんじゃなくて…

「咲智って本当飽きねーな(笑)
俺も咲智みたいな妹ほしー」




………違う。



やっぱり嫌。







< 41 / 97 >

この作品をシェア

pagetop