恋色レシピ
なんだかイライラしてきた。
「やっぱ、飲みたい」
あたしは誠くんのコーヒーを受け取って、喉に流し込む。
……うぇ。
「にっが……マズっ…ゴホッ」
こんなの飲めない…
咳まで出てしまった。
「飲めなかったんだ?
あーほら、無理するから(笑)」
誠くんは笑ってるし。
はぁ…あたしカッコ悪い…
なにやってんだろ…
「落ち込むなって。コーヒー飲めないくらいで。
咲智もおっきくなったら自然と飲めるようになるって」
そんなんじゃなくて…
「咲智って本当飽きねーな(笑)
俺も咲智みたいな妹ほしー」
………違う。
やっぱり嫌。