恋色レシピ
気付いたら、辺りは真っ暗で。
ああ…帰んなきゃ…
もうすぐ8時になろうとしてる。
あたしはゆっくり歩き出した。
この辺は人通りも少なくて、なんだか淋しい。
急がなきゃ…
コツ…コツン
なにっ…!?
不気味なくらい響く足音。
誰かいるの!?
怖くて後ろが振り向けない。
走り出しても付いてくる足音にますます怖くなる。
やだ…
涙で前が見にくい。
怖いっ……!
咄嗟に頭に浮かぶのは…
大好きな人の顔。
こんな所にいるわけないのに…