恋色レシピ
「さ〜っちゃん♪」
「杏奈さんっ!」
「今帰り?一緒していい??」
「はい!!今日は家来ますよね?」
嬉しい。
杏奈さんといると、本当にお姉ちゃんが出来たみたい。
「あ、ストラップありがとうございました♪」
今もあたしの携帯の横で揺れてるクローバー。
「んーん。…咲智ちゃんの力になれたかわかんないけど…」
「バッチリです」
今でもそうだもん。
「…強いね。咲智ちゃん」
杏奈さんは多分、お兄ちゃんからそれとなく聞いてると思う。
「そんな事ないです。
ただ…あきらめ悪いだけなんです(笑)」
「咲智ちゃん!!」
「わっ」
あたしを抱きしめる杏奈さんは、少し涙ぐんでて。
その杏奈さんの暖かさに…
笑顔でいるって決めたばかりなのに、あたしも目が潤んでしまった。