愛しい魔王様泣かないで!私はここにいます

第1章 魔王様と私-18

 離れて休んだ夜の埋め合わせをするかのように、幾度も求められた。私の心も体も、彼の情熱を幾度も受け止めた。頭の中が真っ白になり、意識が遠のいていく。

 目を覚ますと、まだ夜であることが分かった。穏やかな寝息が聞こえる。
「魔王様……?」
 眠ってる。寝顔は初めて。安らいでいるように見える。腕は、しっかりと私を閉じ込めて離さない。
「何だか、かわいい……」
 この行為の意味を、今夜知った。愛しているから、心だけでなく体も重ねたい。言葉にはしなくても、私と同じことを想ってくれている。
 胸元にそっとキスをして、囁いた。
「愛しています」
 
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