わんこな後輩くんに懐かれました!
「気を遣わなくていいお店で」とリクエストすると、片桐くんが友達とよく行くという大衆居酒屋に案内された。
向かい合って座ると、メニュー表を見やすいようにこちらへと向けてくれる。
メニューを見て真剣に選びながら、不意に視線を上げればにこにことご機嫌そうな片桐くんがいる。
一緒にごはんが食べたいと誘ってくれたことも、一緒にいて機嫌良くいてくれることも、私だって嬉しくないわけがなかった。
どういう気持ちなのかは気になって仕方なかったけれど、お酒を飲んでも探ることだけはしないようにと気をつけた。
可愛い顔に似合わず、片桐くんはお酒が強い。
たまにある飲み会でも思ったことはあったけれど二人きりでもその感想は変わらなかった。
「片桐くんてお酒、酔わないの?」
「ザルだって言われます。意外がられて楽しいです」
「確かに意外。私はもう飲めないな」
「酔ってるように見えませんけど?」
「片桐くんに恥ずかしいところは見せられません」
片桐くんは私の答えに「うーん」と小さく唸って顔を寄せてきた。
「それって、家に帰ったら飲み直すんですか?」
「かも」
「今日って、俺と飲んでも楽しくなかったですか?」
「ううん。楽しかった」
片桐くんは自分のことをよく話してくれる。
聞いてるだけで片桐くんとの距離が縮まっていくような気がした。
私と仲良くなりたいと言ってもらえている気がして、嬉しかったし楽しかったから、お酒で間違いが起こらないようにとストップをかけたつもりだったのだけど、片桐くんは残念そうにシュンとしている。
向かい合って座ると、メニュー表を見やすいようにこちらへと向けてくれる。
メニューを見て真剣に選びながら、不意に視線を上げればにこにことご機嫌そうな片桐くんがいる。
一緒にごはんが食べたいと誘ってくれたことも、一緒にいて機嫌良くいてくれることも、私だって嬉しくないわけがなかった。
どういう気持ちなのかは気になって仕方なかったけれど、お酒を飲んでも探ることだけはしないようにと気をつけた。
可愛い顔に似合わず、片桐くんはお酒が強い。
たまにある飲み会でも思ったことはあったけれど二人きりでもその感想は変わらなかった。
「片桐くんてお酒、酔わないの?」
「ザルだって言われます。意外がられて楽しいです」
「確かに意外。私はもう飲めないな」
「酔ってるように見えませんけど?」
「片桐くんに恥ずかしいところは見せられません」
片桐くんは私の答えに「うーん」と小さく唸って顔を寄せてきた。
「それって、家に帰ったら飲み直すんですか?」
「かも」
「今日って、俺と飲んでも楽しくなかったですか?」
「ううん。楽しかった」
片桐くんは自分のことをよく話してくれる。
聞いてるだけで片桐くんとの距離が縮まっていくような気がした。
私と仲良くなりたいと言ってもらえている気がして、嬉しかったし楽しかったから、お酒で間違いが起こらないようにとストップをかけたつもりだったのだけど、片桐くんは残念そうにシュンとしている。