魔導具店『辺境伯の御用達』 ーThe margrave's purveyorー(ザ・マーグレーヴス・パーベヤー)
――キン……キン……キン……。
そこでは、規則正しい澄んだ金属音が絶えず響き、まるで私は雅な演奏が流れているかのようにそれに聞き入る。
だが、ディクリド様が構わず扉に手を掛けたので、私は未練を断ち切り、隙間から中を覗いた。そこにあったのは、丁寧に磨かれ煌びやかに光る、金銀銅鉄の群れ。
どうやら……ここは、鍛冶を生業とする店らしい。
そこでは、規則正しい澄んだ金属音が絶えず響き、まるで私は雅な演奏が流れているかのようにそれに聞き入る。
だが、ディクリド様が構わず扉に手を掛けたので、私は未練を断ち切り、隙間から中を覗いた。そこにあったのは、丁寧に磨かれ煌びやかに光る、金銀銅鉄の群れ。
どうやら……ここは、鍛冶を生業とする店らしい。