魔導具店『辺境伯の御用達』 ーThe margrave's purveyorー(ザ・マーグレーヴス・パーベヤー)
ディクリド様の言葉にシャルビュ号がブルルと鼻をならす。それはまるで、そんなことを言うならもっと丁重に扱えと文句を言っているようであった。
「ほら、やつもそう言っている。頭がいい馬たちには、俺たちの考えなどお見通しなのさ」
「本当にそんな感じがします」
私がついくすくすと笑うと、ディクリド様は目を細めた。
「そちらの方が、本来のお前の姿なのだな……。自然に笑えるようになってよかった」
「え、あ、は……はい」
ディクリド様の手が私の風で乱れた髪を、そっと顔から退ける。
するとなんとも言いようのない恥ずかしさが胸に湧き上がり、私は下を向いてしまう。なんとか平静に戻ろうと、私は懸命に熱くなった頭を回し、言うべき台詞を掘り当てた。
「そうだ! あ、あの……この度は色々と便宜を図っていただき、どうもありがとうございました!」
「ほら、やつもそう言っている。頭がいい馬たちには、俺たちの考えなどお見通しなのさ」
「本当にそんな感じがします」
私がついくすくすと笑うと、ディクリド様は目を細めた。
「そちらの方が、本来のお前の姿なのだな……。自然に笑えるようになってよかった」
「え、あ、は……はい」
ディクリド様の手が私の風で乱れた髪を、そっと顔から退ける。
するとなんとも言いようのない恥ずかしさが胸に湧き上がり、私は下を向いてしまう。なんとか平静に戻ろうと、私は懸命に熱くなった頭を回し、言うべき台詞を掘り当てた。
「そうだ! あ、あの……この度は色々と便宜を図っていただき、どうもありがとうございました!」