魔導具店『辺境伯の御用達』 ーThe margrave's purveyorー(ザ・マーグレーヴス・パーベヤー)
 その顔に、この間までの憂いは欠片もなく、彼女の思い浮かべる未来に大切な人が戻ってきたのは確かなようだ。彼女は頼もしく、自らの胸を叩いて見せる。

「これからも、あたしになんでも任せちゃいなさい!」

 離別の危機を乗り越えて成長し、さらに輝きを増した彼女の笑顔は、これからのこの店を、朝日のように照らしていってくれるに違いない――。
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