魔導具店『辺境伯の御用達』 ーThe margrave's purveyorー(ザ・マーグレーヴス・パーベヤー)
毎日仕事に忙殺される日々を送りながらも、それでも充実感で私の胸は満ちている。
お店の仲間ふたりの存在や、訪れる人たちの笑顔は、私にとってなによりの活力源なのだ。
(本当に、この場所に戻ってこられてよかった……)
そのことを実感させる楽しい日々はあっという間に過ぎ、そして本日……。
リラフェンと午後の時間をゆったり過ごしていた私は、聞き覚えのある嘶きで、誰が訪ねて来たのか、そしてその内容をなんとなく理解した。
リラフェンを連れて店先に出ると、そこにいたのは漆黒の毛並みを持つシャルビュ号と、もう一体の栗毛の馬。そして、その乗り手であるふたりの男性……ディクリド様とフィトロさんだった。
「元気にしていたか、ふたりとも」
「君たちもすっかりここの街に欠かせない存在になってしまったね……」
お店の仲間ふたりの存在や、訪れる人たちの笑顔は、私にとってなによりの活力源なのだ。
(本当に、この場所に戻ってこられてよかった……)
そのことを実感させる楽しい日々はあっという間に過ぎ、そして本日……。
リラフェンと午後の時間をゆったり過ごしていた私は、聞き覚えのある嘶きで、誰が訪ねて来たのか、そしてその内容をなんとなく理解した。
リラフェンを連れて店先に出ると、そこにいたのは漆黒の毛並みを持つシャルビュ号と、もう一体の栗毛の馬。そして、その乗り手であるふたりの男性……ディクリド様とフィトロさんだった。
「元気にしていたか、ふたりとも」
「君たちもすっかりここの街に欠かせない存在になってしまったね……」