魔導具店『辺境伯の御用達』 ーThe margrave's purveyorー(ザ・マーグレーヴス・パーベヤー)
(ディクリド様は、もっと大変なんだろうな……)
そして改めて、遠くの地で剣を振るう愛しい人のことを思い浮かべる。幾度も幾度も、敵と傷つけ合い、心を擦り減らして……そして戻って来ると、何事もなかったかのように彼は笑ってくれるのだろう。
「頑張らなきゃね……」
とても強いその人を思い浮かべたら、痛みなんてどこかに行ってしまった。こんなことでへこたれてはいられない……!
私は立ち上がると、ぐちゃぐちゃになってしまったお店の片づけを始める。こうしている内にも戦争は終わって、ディクリド様も帰ってくるかもしれない。その時は、なんの憂いもなく、笑顔で彼を迎えてあげたいから。
「え…………えぇぇっ!? ちょっと、これなによ! どうなってんの!? サンジュ! ねぇサンジュ、無事なの!?」
そうこうしている内に、リラフェンが外から帰ってきて大きく叫ぶ。事情を説明して謝ると、彼女はそんなことよりと、手際よく私の傷を手当し始め、片付けに協力してくれた。
そして改めて、遠くの地で剣を振るう愛しい人のことを思い浮かべる。幾度も幾度も、敵と傷つけ合い、心を擦り減らして……そして戻って来ると、何事もなかったかのように彼は笑ってくれるのだろう。
「頑張らなきゃね……」
とても強いその人を思い浮かべたら、痛みなんてどこかに行ってしまった。こんなことでへこたれてはいられない……!
私は立ち上がると、ぐちゃぐちゃになってしまったお店の片づけを始める。こうしている内にも戦争は終わって、ディクリド様も帰ってくるかもしれない。その時は、なんの憂いもなく、笑顔で彼を迎えてあげたいから。
「え…………えぇぇっ!? ちょっと、これなによ! どうなってんの!? サンジュ! ねぇサンジュ、無事なの!?」
そうこうしている内に、リラフェンが外から帰ってきて大きく叫ぶ。事情を説明して謝ると、彼女はそんなことよりと、手際よく私の傷を手当し始め、片付けに協力してくれた。