魔導具店『辺境伯の御用達』 ーThe margrave's purveyorー(ザ・マーグレーヴス・パーベヤー)
余談だが、彼は先の戦争の際、多くの物資をまとめた補給部隊をハーメルシーズ領によこしてくれていたらしい。戦いに参加することはなかったが、それは戦で消耗したハーメルシーズ領の立て直しに大きな助けとなってくれた。なおグローバス侯爵からも、祝辞と豪華なお祝いの品々が届いている。
その他にも、身分や年齢の隔てなく、多くの人が神前で誓いを結ぶ私たちを見守ってくれた……。
その後は飛ぶように時間が過ぎる。領中をディクリド様と回って挨拶を済ませた後、“辺境伯の御用達”については彼と相談の上、私の出る日数や時間を絞った上で、ルシルを中心に、ハーメルシーズ城で勤める女性たちに手伝ってもらったりして営業した。
ルシルが好意であの店に住み込んで管理してくれなかったら、お店を閉めることも検討しなければならなかっただろう。
それと共に、基礎的な貴族としての振る舞いも日々学んでいった。昔とは別種の大変さを経験することになりつつも、それでもディクリド様と一緒に居られる時間を思えば、その幸せに忙しさは打ち消されてしまうようだった。
その他にも、身分や年齢の隔てなく、多くの人が神前で誓いを結ぶ私たちを見守ってくれた……。
その後は飛ぶように時間が過ぎる。領中をディクリド様と回って挨拶を済ませた後、“辺境伯の御用達”については彼と相談の上、私の出る日数や時間を絞った上で、ルシルを中心に、ハーメルシーズ城で勤める女性たちに手伝ってもらったりして営業した。
ルシルが好意であの店に住み込んで管理してくれなかったら、お店を閉めることも検討しなければならなかっただろう。
それと共に、基礎的な貴族としての振る舞いも日々学んでいった。昔とは別種の大変さを経験することになりつつも、それでもディクリド様と一緒に居られる時間を思えば、その幸せに忙しさは打ち消されてしまうようだった。