魔導具店『辺境伯の御用達』 ーThe margrave's purveyorー(ザ・マーグレーヴス・パーベヤー)
現状ではハーメルシーズ領に魔導具の店は“辺境伯の御用達”、ただ一店舗のみ。それだけでは、広いハーメルシーズ領のすべてに魔導具を広めることなどとてもできはしない。
ディクリド様のもとにも、配下から自分の管理する街に魔導具を普及させていきたいという要望は多く届いており、それならば生産の拠点をひとつ作り、販売やメンテナンスのみを受け付ける店舗を出店して行った方が素早く各地に恩恵を行き渡らせることができるということで、とりあえず新規店舗である二号店をランツ領に出すことになった。
そこにはゆくゆくルシルが店長として就任し、卒業生の中から店舗経営に興味のある者を募って運営してもらうことになる。確かな技術を持ち、商魂逞しく肝の座った彼女ならば、立派にその責任を果たしてくれるだろう。
そうした形で増えた経験者が次の世代の者を指導し、次のお店の責任者として育て上げる枠組みを少しずつ形作ってゆく。必要があれば私もできる限り出向いて彼らの手助けをしていくつもりだ。
でも、それは卒業生たちに強制することではなく、もちろん違う土地で働きたいと思う者や国の研究機関で働きたいという人は、自由に進む道を選んでもらう。
ディクリド様のもとにも、配下から自分の管理する街に魔導具を普及させていきたいという要望は多く届いており、それならば生産の拠点をひとつ作り、販売やメンテナンスのみを受け付ける店舗を出店して行った方が素早く各地に恩恵を行き渡らせることができるということで、とりあえず新規店舗である二号店をランツ領に出すことになった。
そこにはゆくゆくルシルが店長として就任し、卒業生の中から店舗経営に興味のある者を募って運営してもらうことになる。確かな技術を持ち、商魂逞しく肝の座った彼女ならば、立派にその責任を果たしてくれるだろう。
そうした形で増えた経験者が次の世代の者を指導し、次のお店の責任者として育て上げる枠組みを少しずつ形作ってゆく。必要があれば私もできる限り出向いて彼らの手助けをしていくつもりだ。
でも、それは卒業生たちに強制することではなく、もちろん違う土地で働きたいと思う者や国の研究機関で働きたいという人は、自由に進む道を選んでもらう。