魔導具店『辺境伯の御用達』 ーThe margrave's purveyorー(ザ・マーグレーヴス・パーベヤー)
「ルクレットは俺と違って頭がいい。顔立ちはお前に似ているし、サンジュの血をよく継いだんだろう」
「ぼく、ははうえとおそろいなの? やったぁ!」
そんな風に言われると照れてしまうけれど、この子がそれで嬉しそうにしてくれているなら、私としてもつい、そうねと頷いてしまう。そして、ここに来てくれていたのはふたりだけではなく……。
「サンジュ! すごいじゃない、あんなに大勢の子供たちに魔導具のことを教えるなんて……。もう先生って呼ばなきゃかしら?」
「僕も友人として誇らしいですよ……。この先のハーメルシーズ領は王都以上に発展していくのかも知れませんね」
「リラフェン、フィトロさん! 来てくれてたの!?」
ランツ夫妻の姿がそこにはあった。
彼らも自分たちの領地の運営で忙しい身だし、子育てもあるから今回のことを知らせるのは落ち着いた後にしようと思っていたのに……。
私が目を見張っていると、隣でディクリド様が申し訳無さそうに頭を掻いた。
「サンジュの晴れ舞台だと思ってな、つい口が滑った」
「そりゃ、教えてもらわないと困りますわよ。せっかくのお祝いにあたしたちを差し置いて誰が駆けつけるの、って感じですし」
「ぼく、ははうえとおそろいなの? やったぁ!」
そんな風に言われると照れてしまうけれど、この子がそれで嬉しそうにしてくれているなら、私としてもつい、そうねと頷いてしまう。そして、ここに来てくれていたのはふたりだけではなく……。
「サンジュ! すごいじゃない、あんなに大勢の子供たちに魔導具のことを教えるなんて……。もう先生って呼ばなきゃかしら?」
「僕も友人として誇らしいですよ……。この先のハーメルシーズ領は王都以上に発展していくのかも知れませんね」
「リラフェン、フィトロさん! 来てくれてたの!?」
ランツ夫妻の姿がそこにはあった。
彼らも自分たちの領地の運営で忙しい身だし、子育てもあるから今回のことを知らせるのは落ち着いた後にしようと思っていたのに……。
私が目を見張っていると、隣でディクリド様が申し訳無さそうに頭を掻いた。
「サンジュの晴れ舞台だと思ってな、つい口が滑った」
「そりゃ、教えてもらわないと困りますわよ。せっかくのお祝いにあたしたちを差し置いて誰が駆けつけるの、って感じですし」