魔導具店『辺境伯の御用達』 ーThe margrave's purveyorー(ザ・マーグレーヴス・パーベヤー)
彼女は隣で一緒に洗濯物を干しながら、仲間たちの私に対する評価を聞かせてくれた。
「皆、毎日あなたがめげずに努力するのを応援してるのよ。言われたことを素直に聞いて、くさらず真面目に取り組むのは、誰にもできることじゃないわ。その気持ちを忘れずに、これからも頑張って」
ベラさんはそう言うと、洗濯籠を引き取り、行ってらっしゃいと手を振ってくれた。
「サンジュ~、ちょっと手を貸して欲しいんだけど」、という誰かさんの声が遠くから聞こえたからだ。私はベラさんにお礼を言うと、元気に大きく手を振っているリラフェンのもとへ合流する。
「ずいぶん手際がよくなったみたいじゃない?」
「おかげさまで」
リラフェンにも褒めてもらい、私がそう答えると、彼女はこちらの肩にぐるっと腕を回して囁く。
「今度新しい子が来たら、あたしのお陰で一人前になりました、って言うのよ? いいわね」
「はい、必ず」
「冗談よ、真面目に受け取らないで。まったく、そろそろもっと気楽に話してくれてもいいのにさ~」
リラフェンはけらけら笑うと、別の仕事があると言ってその場から歩き出した。なんだろうと思う私に道すがら、彼女は尋ねかける。
「皆、毎日あなたがめげずに努力するのを応援してるのよ。言われたことを素直に聞いて、くさらず真面目に取り組むのは、誰にもできることじゃないわ。その気持ちを忘れずに、これからも頑張って」
ベラさんはそう言うと、洗濯籠を引き取り、行ってらっしゃいと手を振ってくれた。
「サンジュ~、ちょっと手を貸して欲しいんだけど」、という誰かさんの声が遠くから聞こえたからだ。私はベラさんにお礼を言うと、元気に大きく手を振っているリラフェンのもとへ合流する。
「ずいぶん手際がよくなったみたいじゃない?」
「おかげさまで」
リラフェンにも褒めてもらい、私がそう答えると、彼女はこちらの肩にぐるっと腕を回して囁く。
「今度新しい子が来たら、あたしのお陰で一人前になりました、って言うのよ? いいわね」
「はい、必ず」
「冗談よ、真面目に受け取らないで。まったく、そろそろもっと気楽に話してくれてもいいのにさ~」
リラフェンはけらけら笑うと、別の仕事があると言ってその場から歩き出した。なんだろうと思う私に道すがら、彼女は尋ねかける。