笑顔になれるココア
それでも........................
──────ギュッ。
なんて、さらに力を込めて、
自分から、今宵くんに抱きついて。
〝離れたくない〟なんて思ってしまった。
それが、今宵くんに、
伝わらないようにしたかったけど無理で。
バレてしまったのが、
めちゃくちゃ恥ずかしく感じた瞬間。
「あー、もう、可愛いですね幸花さん」
〝可愛い〟なんて、
ズルい言葉を落とす今宵くん。
このまま、
くっ付いたままなのはマズイと思って.........
「〜〜っ、ごめっ、すぐっ、」
〝すぐ離れるから〟
そう言いたかったけど、言わせて貰えなくて。
「幸花さんにまた会えるとか、夢みたいです」
その代わりに降ってきた、
今宵くんらしい、甘い言葉。