『メガネ男子』に囲まれて

告知!『浜辺葵 争奪戦』

 『浜辺 葵』を中心に座る四人の『メガネ男子』、
前には『可愛い年下系』男子の井上君。
 後ろには『強面 ワイルド系』の青木君、
左隣には『クールで知的ドS系』男子の柴田君。
 右隣には『学年一のモテ男 伊達メガネ』
 の小野田君。
 『メガネ』に気を取られ『メガネ』の下に
隠された『彼らの素顔』、『超イケメンの四人組』。
 アイドル系、ボーイズグループに例えるならば
全員が文句なしの『センター』。
 まぁ、皆さまのお好み次第ですが……。
 彼ら四人のビジュアルの良さに気がづいた葵、
読みかけの本を机の上に立てると、
今日も本の端から彼らを観察する。
 
 お昼休みの屋上、
 「彼女の男の子の好み、特になし……というか
現在のところ不明、彼女の食べ物好み……  
好き嫌いなし。食欲は良好。
 彼女のマイブーム……   
 彼女の周りに座る『メガネ男子』観察。
 以上が『浜辺 葵』に調べた最新の情報だ」
 と左隣のドS男子の柴田が言った。

 「すげ~な! 柴田よく調べたな」と強面青木が言う。
 「まぁ、情報がすべての世の中だからね。
  情報収集力、つまりこれからは情報戦だよ」 
  と自慢気の柴田。
 「え~、ずるいよ柴田」と可愛い系の井上が言った。
 「何がずるいんだ?」と小野田が言った。
 「だぁ~ってさ、それ僕が全部女子との
おしゃべりで聞いてきたことだから」
 口を尖らす井上。
 「……そうなのか?」と青木が聞いた。
 「まぁ、それは本当だ。適材適所で仕事を
こなしてもらための適格な指示を出す。
 これも司令塔の役目だ。
 でも、ちゃんと情報共有はしてるだろ?」
 と柴田は話をまとめた。
 「なんか、ごまかされた気がするよ~」
  井上が言った。
 「俺、彼女と話してみようかな。話題もあるし」
  小野田が呟いた。
 「どうした小野田。抜け駆けか?」と青木が言った。
 「ちがうよ。でも、このまま四人で一緒じゃさ、
だめな気がするんだ。だから、一人で戦ってみた方がよくないか?」と小野田が言った。
 「確かにそうだな。四人より一人の方が
より印象が強く残るな……よし、わかった。
 これからしばらくは総当たりの個人戦だ」
と柴田が言った。
 「おう! 望むところだ」と井上、青木、小野田が言った。
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